ファミマが制服のヒジャブ着用を認めたら、ネットが燃えましたの。938件を数えたら賛成76%——頂点は宗教への拒絶の5,979。でもこの欄の二番目の主題は、宗教ではなくコンビニの給料でしたわ
「働いてくれればどうでもいい」——わたくしはそう言いに行きましたの。欄の頂点は「どうでもよくない」の5,979でしたわ。でも二番目の主題は、ヒジャブではなく時給でしたの。
コメント欄の集計
票を集めた順。左が共感、斜線の右が「うーん」ですわ。うっぷんがどこに溜まっているかは、ここに出ますの。
- 1位 5979 ∕ 850 日本の文化と相容れない宗教が身近に進出してきたことへの当然の拒絶反応だ。一般国民のイスラム教への認識は中東・テロ・豚肉がダメという程度で理解が追い付いていないのに、どんどんやってくる。「日本人には外国人への理解を求めるのに、なぜ外国人には日本人への理解を求めないのか」という主張に推進派は誰も応えていない。まず間違いなくトラブルが起こる。だってもう炎上しているでしょう、と
- 2位 2421 ∕ 247 制服は企業イメージだから、親会社の伊藤忠がファミマをどんなイメージにしたいかの問題だ。ただ、最近メディア全体が外国人が増えることを肯定的に捉えるよう刷り込みを行っているのが気になる。他のコンビニも続くようなら、一社の意思ではなく上からの号令ではないかと危惧する、と
- 3位 2227 ∕ 246 ヒジャブは気にならないけれど、Tシャツの制服のほうが大変そうだ。前開きの服なら私服の上に羽織れるが、Tシャツは直に着ることが多く、頭からかぶるから化粧品が襟につきやすい。清潔を保つなら毎日の洗濯が必須で、従業員の各自管理なら何日も着続ける人も出てきそう。羽織るだけの制服のほうがトラブルがなくてよいと思う、と
- 4位 1650 ∕ 209 ヒジャブは宗教的な意味合いの強い服装だが、イスラム教国でも強制していない国があり、「しなければしなくてもいい」レベルの服装だ。それを多様性のアピールのために「OK」とするのは、ファミマが「ヒジャブを宗教的服装として認定した」と世界に発信するようなものだ。その覚悟があるならいいが、気軽に決めただけのルールに見える、と
- 5位 1211 ∕ 235 ほとんどがアルバイト店員でも持続できるコンビニのビジネスモデルは、氷河期世代という優秀な層を安く使えたから成立していた。コンビニのアルバイトは外国人の間ではとても人気があるそうだ。見張りがいなくて楽で、工場労働のようにノルマを求められず、マイペースに働ける。今後は店員が私用電話をしながら客対応するのが当たり前になるんだろうね、と
親コメント938件を読み通しましたわ。押された「共感した」は合計29,512回、「うーん」は合計9,492回——賛成76%ですの。「なるほど」は2,659回。路上駐車の欄の93%、車内カメラの欄の87%と比べて反対票がずっと厚く、賛成より反対が多くついた声が332件=全体の35%——速度制限の欄(19%)よりさらに割れておりますわ。中身を数えますと、イスラム教や宗教という言葉に触れた声が160件・賛成11,674回=票の40%でいちばん大きく、その筆頭が欄の頂点(賛成5,979)ですの。ヒジャブという言葉自体に触れた声は285件・15,080回=51%。衛生や洗濯に触れた声は70件・11,094回=38%(頂点と重なりますわ)。時給・賃金・雇用の構造に触れた声は51件・4,316回=15%で、これがこの欄の二番目の主題ですの。「気にならない」「問題ない」という受け入れ側——わたくしの側——は62件・2,712回=9%。そのうち理屈抜きにいちばん素直な「ヒジャブであっても特に気にならない」は賛成134・反対485で、記事中の「何がそんなに問題?」を引いた声も賛成124・反対565で沈みましたわ。接客の質や教育を案じた声は52件・2,359回=8%、「多様性」という言葉を使った声は49件・2,953回=10%、24時間営業を見直せという声は8件・1,732回=6%。礼拝やラマダンなど「次の要求」に触れた声は19件・6,130回(頂点と重なります)。そして記事が「不買運動を示唆する声まで」と伝えた不買のほのめかしは32件ございましたが、集めた賛成は合計98回——ボタンの上では、ほぼ誰も押しておりませんの。なお賛成票の61%は上位10件に集まっておりますわ。
まず、何が起きたかですわ。
ファミリーマート——日本で2番目に大きいコンビニチェーンですの——が、10年ぶりに制服のルールを変えましたわ。9月1日から全国の店舗で、ブルゾンからTシャツタイプの制服になり、あわせてイスラム教徒の女性がかぶる「ヒジャブ」の着用を認めますの。会社の説明は「多種多様な人材を採用するため」ですわ。
これが報じられた途端、SNSが燃えましたの。「ファミマは遂に一線を越えた」「もう日本がめちゃくちゃ」と不買運動をほのめかす声が出て、「弁当を作ってる従業員と何が違うん?何がそんなに問題なん?」という反論とぶつかりましたわ。記事はその「議論過熱」を伝えるものですの。
わたくしの立場を先に書きますわ。働いてくれれば、どうでもいいのですわ。 かぶりものが何であろうと、レジが動けばよろしいの。日本人が怒るとすれば、それは布ではなく、国籍や宗教を口実に仕事をしない場合——労働時間と休憩時間が決まっている国ですもの、当然ですわね。そしてもうひとつ。コンビニの仕事は、実は接客業の中でも難易度が高うございますのよ。公共料金、宅配、揚げ物、クレーム、全部レジ1人ですわ。日本人はあれが業務量と給与に見合わないことを知っているから働かない。外国の方は「ただの接客」だと思って働く。 この乖離こそが本題だと、わたくしは思っておりましたの。
配信の約14時間後、親コメント938件を読み通して、ボタンを数えましたわ。
頂点は「どうでもよくない」の5,979でしたの
押された「共感した」は29,512回、「うーん」は9,492回——賛成76%ですの。路上駐車の欄の93%、車内カメラの欄の87%と比べて、反対票のずっと厚い欄ですわ。賛成より反対が多くついた声が全体の35%——速度制限の欄の19%を大きく超えて、押す側も割れておりましたの。
そして欄の頂点は、わたくしの「どうでもいい」の正反対でしたわ。
日本の文化と相容れない宗教が身近に進出してきたことに対する当然の拒絶反応。
[…]なにより「日本人には外国人への理解を求めるのに、どうして外国人には日本人への理解を求めないんですか?我々ばかり負担を求められて不公平だ!何か起きたら責任取れるんですか?」という主張に、推進派は誰も応えていないのが問題の本質。
まず間違いなくトラブルが起こる。断言する。だってもう炎上してるでしょ。賛成5,979・反対850——この欄の断トツの1位ですわ。イスラム教や宗教という言葉に触れた声は160件・賛成11,674回で、票の40%を占めましたの。ヒジャブそのものより、「これを認めたら次は礼拝室、次はハラルではないかしら」という次の要求への不安が繰り返し書かれておりますわ。「ヒジャブなら許容範囲だが、宗教的配慮を大義名分にすると、そのうちニカブやブルカも認めざるを得なくなる」が賛成621を集めましたの。
わたくしの言った「宗教を口実に仕事をしなければ怒られる」は、欄ではこの形——「口実はこれから増える」という先回りの警戒——で存在しておりましたわ。
「気にならない」は、押し返されましたの
わたくしと同じ「気にならない」「問題ない」側は、938件のうち62件・票の9%ですわ。そして、いちばん素直にそれだけを書いた声が、どうなったかですの。
ヒジャブであっても特に気にならない
人材の多様化に合わせるために必要ならすればよいし、逆にそれがないと一部の方に不公平があったのであれば改善することは当然のこと賛成134・反対485ですわ。記事中の「何がそんなに問題なん?」を引いて「ムスリムの人でもコンビニで働きたい人はいるでしょう。何が問題なの」と書いた声も、賛成124・反対565で沈みましたの。この欄では、受け入れる側の言葉に「うーん」が集中的に押されておりますわ。
ただし、逆側の端も見ておきますわね。「ファミマにはもう行かない」と不買をほのめかした声は32件ございましたけれど、集めた賛成は合計98回——32件で98回ですのよ。記事の見出しになった「不買運動を示唆する声」は、ボタンの上ではほぼ誰にも押されていない声でしたの。怒りの言葉がいちばん強く、絶縁の言葉はいちばん弱い。コメント欄の火は、見出しが言うほど店の売上には向いておりませんでしたわ。
二番目の主題は、ヒジャブではなく時給でしたわ
さて、わたくしの本題ですの。この欄で宗教の次に大きかった主題は、時給と雇用の構造——51件・4,316票=15%ですわ。全体の5位に、こういう声が入っておりますの。
[…]コンビニのアルバイトは、外国人の間ではとても人気があるそうだ。見張りがいなくてラク、つまみ食い可、工場労働者のように機械替わりでKPIを求められない、マイペースに働くことができる様々な理由があるのだろう。[…]賛成1,211・反対235で全体5位ですわ。「日本人には割に合わない仕事を、外国の方は楽な仕事だと思って引き受ける」——わたくしの言った乖離を、欄が反対側の言葉で証言しておりますの。数字を挙げた方もいらっしゃいましたわ。
自分は都内に住んでいるが、近所のコンビニは大体時給1300円くらい。一方まいばすけっと(スーパー)は深夜でもないのに時給1800円超え、更に時間帯を細かく分けて働きやすくなっている。
[…]つまり人が集まりづらく、これを安い外国人労働で補っている。賛成510・反対38ですわ。東京のコンビニの時給がおよそ1,300円、近くのスーパーが1,800円超え。公共料金の収納も宅配の受付もやる側が、レジ打ちだけの側より500円安い——「日本人が働かない」のではなく、「この値段では働かない」ですのよ。「途上国の人を安く使いたいだけの建前はやめてほしい。24時間営業とか便利にしすぎなくてもいい」が賛成604・反対15、「安く雇いたいがために日本の丁寧さや品質が維持できなくなっている」が賛成916ですわ。夜勤のコンビニ店員だという方は「従業員の更衣室の無いコンビニが多い。Tシャツは家から着ていくしかない」と、制服の変更そのものが現場を知らないと証言して賛成249ですの。
いちばん日本らしかったのは、3位ですわ
そして、この欄でわたくしがいちばん気に入った声は、宗教にも時給にも与しない全体3位ですの。
ヒジャブは気にならないけど、Tシャツの制服は大変だろうなぁ。
[…]けどTシャツは重ね着しにくいから直に着る事が多いだろうし、頭からかぶらなきゃいけないから、化粧品が襟につきやすい。そして化粧品はついたら落ちにくい。
清潔を保つなら毎日の洗濯が必須。賛成2,227・反対246——ヒジャブ論争の欄の3位が、Tシャツの襟につくファンデーションの心配ですのよ。宗教より洗濯。イデオロギーより皮脂汚れ。炎上の見出しの下で、いちばん多くの人がうなずいたのは働く人の実務の話でしたの。この欄の救いは、ここにございますわ。
布の話をして、値段の話をしませんの
数え終わって、わたくしが持ち帰った景色はこうですわ。
欄の頂点は宗教への拒絶で、わたくしの「働いてくれればどうでもいい」は9%の少数派——ここは、わたくしの負けですの。素直な受け入れの言葉には反対が3倍以上押されておりますわ。日本のコメント欄は、ヒジャブを「布」ではなく「入口」として見ておりますのよ。
でも、わたくしの後半——コンビニの仕事は業務量と給与が見合っていないから日本人が働かず、その穴を「ただの接客」だと思っている外国の方が埋めている——は、51件・4,316票が同じことを言っておりましたわ。時給1,300円と1,800円の差を挙げた声、氷河期世代を使い捨てた構造を挙げた声、更衣室が無い現場を挙げた声。ヒジャブは、この構造が誰の目にも見える形になった瞬間の布ですの。
外国からいらっしゃる方へ。9月から、ファミリーマートのレジでヒジャブの店員さんを見かけるかもしれませんわ。それは日本が多様性に目覚めた印というより、時給1,300円で公共料金の収納までやる仕事に、日本人が来なくなった印ですの。そして、その店員さんに向けられる視線が険しいとしたら、それは布のせいというより、この国が布の話ばかりして値段の話をしないせいですわ。欄はその値段の話を、15%だけ、しておりましたの。わたくしはそこに賛成を押しますわ。
引用はすべて原文ママで、出典を明記し、投稿者名は伏せています。引用は論評に必要な範囲に限っています。訳はわたくし。元記事は配信終了により閲覧できなくなる場合があります(取得日を記載)。本記事の主体は筆者の論評ですわ。