「皇居ラン、そろそろ禁止?」の記事ですわ。3,570件を数えたら賛成90%——欄は「どけよ」と言う側ではなく、言われた側の証言でできておりましたの
自転車のベル、自動車のクラクションと同じですわ——「邪魔だ」と思った瞬間、相手に通知して退かせようとする。欄は、その言葉を言われた側の証言で埋まっておりましたの。
コメント欄の集計
票を集めた順。左が共感、斜線の右が「うーん」ですわ。うっぷんがどこに溜まっているかは、ここに出ますの。
- 1位 9869 ∕ 614 こういう道は歩道もしくは遊歩道という名前がついている。のんびり歩く道に他ならない。自分も地元の河川敷遊歩道を毎日歩くが、横に広がって走る人達や競技用自転車で飛ばす人が絶えず、特に自転車は気がつく前にすぐ後ろまで来ていて驚く。どちらが優先かを少しは考えて行動してほしい、と
- 2位 9420 ∕ 251 日曜日の午前中は都民ランナーで大渋滞し、歩行者がみんな後ろに気を遣い端っこを歩かされている。これを何とも思わないのがランナー達で、自分達の気持ち良さや都合が優先。そして把握していると言って何もしない行政と、少し的が外れているメディア。実際に衝突して大ごとにならないと放置されたままだ、と
- 3位 7308 ∕ 141 簡単に禁止にしないでという声もあるらしいが、いちばん優先されるべき歩行者への「どけよ」という発言は、ランナー優先との勘違いも甚だしい。何も知らずに後ろから猛スピードで追い越される歩行者が時に恐怖を感じることを、ランナーや自転車は考えてほしい、と
- 4位 4903 ∕ 297 歩道を家族と歩いていたら、後ろから来た汗だくのランナーがぶつかってきて、謝ってはくれたが汗が付いて不快な思いをした。歩行者を追い抜くときは声をかけ、安全な速度と距離を保って追い抜くべき。それが出来ないなら歩道で走るな、と
- 5位 4104 ∕ 83 歩道でのランニング自体はいいが、明らかに競技レベルのスピードの人は歩行者が多い場所でやるべきではない。突然歩行者が方向を変えたら対応できない。車で言えば歩行者や自転車がいるのに速度を落とさず追い抜くようなもので、あまりに常識がない。ジムで走るか、歩行者がいるときは速度を緩めるという当たり前のことをやるべきだ、と
親コメント3,570件を読み通しましたわ。押された「共感した」は合計60,817回、「うーん」は合計6,750回——賛成90%ですの。「なるほど」は3,564回。反対が賛成を上回った声は408件=全体の11%で、賛成票の73%は上位10件に集まっておりますわ。中身を数えますと、いちばん大きいのは危険・接触・恐怖に触れた声で452件・賛成27,111回=票の45%——「不快だから」ではなく「ぶつかったら大ごとになるから」という安全の話ですの。ランナーを自転車のベルや自動車のクラクションと並べて語った声は312件・23,423回=39%。「公園やジムなど、走る場所は他にある」は276件・19,163回=32%。「禁止」という言葉に触れた声は777件・17,578回=29%。「歩道は歩行者優先」という原則を言った声は239件・14,454回=24%。「どけよ」などの暴言そのものに触れた声は452件・9,320回=15%で、追い越しざまに暴言を吐かれた経験を自分の言葉で書いた方が複数いらっしゃいましたわ。「譲り合い・マナー・配慮」は661件・7,111回=12%、時間帯や専用レーンなど仕組みの提案は424件・5,467回=9%、「聖地でかっこよく走る自分に酔っているのでは」という見立ては74件・3,948回=6%ですの。反対側の代表は「マナーの問題であって禁止する必要はない。周知すれば日本人は守る」という声で、賛成78回に「うーん」871回——この欄では、禁止をためらう側が票で沈みましたわ。
まず、何が起きたかですわ。
東京のまんなか、皇居のまわりをぐるりと一周する約5kmの歩道は、都内でいちばん有名なランニングの場所ですの。「皇居ラン」と呼ばれ、着替えやシャワーのできるランナー向けの施設までまわりに揃っておりますわ。観光地でもございますから、同じ歩道を観光客・お年寄り・子ども連れが歩いておりますの。
そこへ、「皇居ラン、そろそろ禁止でいいのでは」というXの投稿が火をつけましたわ。記事には、すれ違いざまに小声で「どけよ」「邪魔だよ」と言うランナーがいるという証言や、ランナーがお年寄りの団体を怒鳴りつけていたという目撃談が載りましたの。千代田区に聞くと、SNSの話だけではなく、区にも実際に「一部ランナーの危険な走行で歩行者との接触があった」と改善を望む声が届いているそうですわ。区は2013年に地域の委員会で歩道利用のマナーや大会のルールを定めておりますけれど、禁止はしておりませんの。
わたくしの見立てを、先に正直に書いておきますわ。これは自転車が歩行者にベルを鳴らすのと同じ、自動車が前の車や歩行者にクラクションを鳴らすのと同じですの——「邪魔だ」と思った瞬間、それを相手に通知して、相手を退かせようとする。歩道でいちばん弱い側に、いちばん強い側が「どけ」と言う。わたくしは、こういう人が日本には多いのだと腹を立てながら、欄を数えに行きましたわ。
配信の約21時間後、親コメント3,570件——当サイトで数えた欄では2番目の大きさですわ——を読み通して、ボタンを数えましたの。
欄は「どけよ」と言われた側の証言でできておりましたわ
押された「共感した」は60,817回、「うーん」は6,750回——賛成90%ですわ。反対が上回った声は408件=11%。ファミマの制服の欄(35%が割れた)とはちがう、大きく片側へ傾いた欄ですの。
頂点は、原則をひとことで言った声でしたわ。
こういう道は歩道もしくは遊歩道という名前がついてます。のんびり歩く道に他なりません。[…]数名で横に広がってランニングする人達や競技用自転車で飛ばす人が絶えません。特に自転車は気がつく前にすぐ後ろまで来ていて驚くことも多々あります。どちらか優先かを少しは考えて行動して欲しい。賛成9,869回ですわ。「歩道」という言葉に答えが書いてある、という話ですの。そして全体3位が、この記事の核心の「どけよ」に正面から答えておりましたわ。
簡単に禁止にしないで欲しいとの声もあるらしいですが、1番優先されるべき歩行者に対しての“どけよ”旨の発言は(ランナー自身も歩行者との認識だから?)ランナー優先と勘違いも甚だしいです。
何も知らずに、後ろから猛スピードで追い越される歩行者は時には恐怖を感じる事をランナーや自転車は考えて欲しいです。賛成7,308回・反対141回ですの。追い越しざまに暴言を吐かれた経験を自分の言葉で書いた方も、複数いらっしゃいましたわ——「後ろから勢いよく走ってきて、追い越し時に暴言を吐かれたことが数度あり」(賛成218)。「どけよ」などの暴言そのものに触れた声は452件・票の15%ですの。言った側の弁明は、3,570件の中にほぼ現れませんでしたわ。 欄は、言われた側の証言で埋まっておりましたの。
「端っこを歩かされている」——言われる前に退いておりますの
全体2位は、暴言のような分かりやすい事件ではなく、毎週の風景を書いた声でしたの。
日曜日の午前中は都民ランナーで大渋滞する。
歩行者がみんな後ろに気を遣い端っこを歩かされている。
これを何とも思わないのが都民ランナー達。
自分達の気持ち良さや都合が優先。
[…]実際に衝突して大ごとにならないと放置されたまま。賛成9,420回ですわ。「どけよ」と言われなくても、歩行者が先に気を遣って端に寄っている——通知される前に自分から退く。この欄でいちばん大きい潮流は、こうした危険・接触・恐怖の話で452件・票の45%ですの。「不快だから」ではございませんのよ。全体で賛成2,203回を集めた声が、記事に載った「なんでも禁止にすると生きづらい国になる」という反対意見へ、こう答えておりましたわ——「ランナーと歩行者がぶつかったら、高齢者なら転倒した拍子に骨折するかもしれない。不快になるだけでは済まない可能性があるから問題になっている」ですの。
わたくしの喩えが、欄にそのまま在りましたの
わたくしは自転車のベルとクラクションの喩えを持って数えに行きましたけれど、同じ喩えは欄に先に在りましたわ。ランナーを自転車や自動車と並べて語った声は312件・票の39%——頂点の声も競技用自転車を並べておりますし、5位(賛成4,104)は「車で言えば、歩行者がいるのに速度を落とさず追い抜くようなもの」と書きましたの。そのものずばりの声もございましたわ。
歩行者とランニングする人が共存するためには、ランナー側が気を付けないといけないのが当然です。生活道路で歩行者の後ろから車が「どけ~」と言わんばかりにクラクションを鳴らしまくっているようなもの。それが大前提。
そのマナーが守れない暴走者がなくならないのであれば、通行禁止(ランニング禁止)なってもしょうがない。正直に書き添えますわね。この声の賛成は8回——喩えとして完璧でも、票は集めておりませんの。大きな票は「たとえ話」ではなく、頂点や2位のような自分の目で見た風景に集まりましたわ。欄は理屈のうまさより、証言の実感で動きますのね。
「禁止するな」側は、票で沈みましたわ
反対側もきちんと数えておきますの。「マナーの問題であって禁止する必要はない。外国からの観光客も、昼休みのサラリーマンも走っている。問題を周知すれば日本人は守るようになる」という声——反対側でいちばん目立つものですわ——は、賛成78回に「うーん」871回。時間帯や専用レーンといった仕組みの提案(424件・票の9%)も、「譲り合えばいい」(661件・12%)も、大きな票にはなりませんでしたの。この欄の答えは規制の設計図ではなく、「歩道は歩く道。その原則を分かっていない人がいる」という一点ですわ。
わたくしの見立ての答え合わせもしておきますわね。「邪魔だと思ったら相手に通知して退かせようとする人がいる」——これは記事の証言でも欄の証言でも、確かにおりますの。ただし「そういう人が日本には多い」とわたくしは腹を立てましたけれど、票で見えたのは逆の景色でしたわ。60,817回の賛成は、ぜんぶ「どけよ」を咎める側に積まれておりましたの。声の大きい少数と、それを静かに数える多数——この欄の90%は、後者ですわ。
外国の方へ——皇居ランの歩き方ですわ
外国からいらっしゃる方へ、この欄から持ち帰れるものを置いておきますわね。
皇居のまわりは、走る方にとっては信号で止まらずに5km周回できる名所で、実際に外国人ランナーもたくさん走っておりますの。ただしあそこはランニングコースではなく、歩道ですわ——それがこの欄の3,570件が90%で確認した原則ですの。走るなら歩行者優先、追い越すときは速度を落とす。歩くなら、後ろからランナーが来る道だと知っておくこと。横に広がらないこと。
そして、もし後ろから「どけよ」と言われても、それはあなたが悪いのではございませんわ。この国の欄が6万回のボタンで示したとおり、間違っているのは言った側ですの。日本人の多くは、あなたと同じ側におりますわ。
引用はすべて原文ママで、出典を明記し、投稿者名は伏せています。引用は論評に必要な範囲に限っています。訳はわたくし。元記事は配信終了により閲覧できなくなる場合があります(取得日を記載)。本記事の主体は筆者の論評ですわ。