ロシア軍機が北方領土の上空を飛びましたわ。1,086件を数えたら85対15、票の52%は毅然と・一歩も引くな、という姿勢。遺憾という言葉を書いた声は21%、撃ち落とせ・威嚇射撃せよ、は133件で7.7%でしたの。防衛省の一覧で30年の領空侵犯を数えたら、ロシア機は18回、警告射撃は0回でしたわ
85対15で、空気は「毅然と」ですわ。ただし、撃ち落とせ、と書いた声は7.7%で、半分はわたくしが共有した1件ですの。防衛省の一覧で数えたら、30年でロシア機の領空侵犯は18回、日本の警告射撃は0回でしたわ。
コメント欄の集計
票を集めた順。左が共感、斜線の右が「うーん」ですわ。うっぷんがどこに溜まっているかは、ここに出ますの。
- 1位 3442 ∕ 445 これは看過できない行為だ。北方領土は日本固有の領土であり、その上空へのロシア軍機の侵入は日本の主権を軽視する行為にほかならない。日本は戦前からロシア・ソ連の南下を警戒してきたし、1945年にはソ連が参戦し、降伏後も北方四島を占領した。情報収集機が宮城県沖まで南下したことも軽視せず、毅然とした警戒と備えが必要だ、と
- 2位 2017 ∕ 153 ロシアは徐々に領土拡大を目指している。ウクライナが上手く行かず失敗したときのために、暖かな海への出口である北方領土の実効支配を、より踏み込んだ完全なロシア領土にするためだ。激しさは増していく。大国のエゴに日本は毅然たる態度を取れるのか。日本の外交は弱腰ではいかなくなる日も近い、と
- 3位 1337 ∕ 93 侵犯が宮城県沖にかからず北方領土上空に限られているなら、むしろ好都合だ。日本政府が抗議し、ロシア側に公式に対応させることで、北方領土問題は存在しないというロシアの主張を切り崩し、領有権が争われている土地があることを世界に公式に示せる。一方的に遺憾砲を撃つだけ、様子を見るだけ、は国益を損なう、と
- 4位 1249 ∕ 94 スクランブルを出し、攻撃体制に入ったのだろう。日本を舐め切ったプーチンが北方領土に上陸して挑発し、そのうえ侵犯したのなら、一歩も引いてはならない。平和ボケしている人は、ロシア側からいつでも日本に侵略できることをリアルに理解する機会だ。これが現実だ、と
- 5位 582 ∕ 108 高市政権は今回も抗議と遺憾の表明だけで済ませるのか。同じ対応を繰り返して相手の行動を抑止できていないなら、外交・安全保障政策の失敗だ。政府に必要なのは決まり文句ではなく、再発を防ぐ具体的で実効性のある行動で、それすら示せない政権なら、政権交代で安全保障政策を立て直すべきだ、と
親コメント1,086件を読み通しましたわ。記事の配信から16時間、2026年9月8日の朝6時15分の姿ですの。押された「共感した」は合計15,146回、「うーん」は合計2,657回——85対15ですわ。票の71%は上位10件に、82%は上位20件に集まり、1位の1件だけで3,442回=票の23%ですの。「うーん」が「共感した」を上回った声は161件=15%、共感が1回も入らなかった声は400件=37%ですわ。毅然と警戒せよ、一歩も引くな、弱腰と見られれば次はさらに踏み込まれる、と姿勢を書いた声は24件・7,935回=票の52%で、1位・2位・4位がここにありますの。遺憾という言葉を書いた声は74件・3,194回=21%で、遺憾砲、という言い回しを含めて、ほぼすべてが、遺憾だけでは効かない、という向きですわ。3位の1,337回は、遺憾砲を撃つだけは国益を損なう、抗議を使ってロシアに公式に対応させ、争われている土地があることを世界に示せ、と書いておりますの。撃ち落とせ、撃墜せよ、威嚇射撃せよ、ロックオンせよ、レーダーを照射せよ、と書いた声は133件・1,165回=7.7%ですわ。そのうち撃墜・撃ち落とせの語は106件・987回=6.5%、威嚇射撃・警告射撃・ロックオン・レーダー照射は34件・207回=1.4%ですの。133件のうち4票以上は19件、票が1回以下は68件で、群の票の半分=576回は、わたくしがXで共有した6位の1件が集めておりますわ。冷静に、挑発に乗るな、慎重な外交を、と書いた声は20件・911回=6.0%で、「うーん」は318回=うーん全体の12%ですの。北方領土はロシアが実効支配している空だ、侵犯と呼ぶのは形式的だ、何を今更、と書いた声は40件・396回=2.6%ですけれど、「うーん」は339回=13%で、38位と43位の2件はそれぞれ136回の「うーん」を集めておりますわ。制裁・ビザ・輸入禁止・断交・交流の打ち切り、と言葉以外の手段を書いた声は18件・298回=2.0%ですの。政権・政治家・首相・外務省の語を書いた声は130件・939回=6.2%で、「うーん」は429回=16%ですわ。ウクライナの語は168件・3,565回=24%、プーチンの語は91件・1,733回=11%、8月の択捉島訪問・上陸に触れた声は29件・1,492回=9.9%ですの。最後に、わたくしの見立ての答え合わせですわ。「わざと」——試している、出方を見ている、偵察だ、と書いた声は19件・883回=5.8%、挑発という言葉は51件・1,767回=12%ですの。「会話は通じない」——話が通じない、対話は無理だ、と書いた声は18件・90回=0.6%、共産という言葉は4件・4回ですわ。「政治屋も警察も司法も日和っている」——政治屋という言葉は2件・3回、警察・司法・裁判の語は3件・14回=0.1%、弱腰・舐められている・口だけ・何もできない、という言葉は124件・4,077回=27%ですの。「スクランブルして遺憾の意だけ」——遺憾の語は74件・21%で、欄はわたくしと同じ向きですわ。そして、共有した声の、世界中普通の国は領空侵犯=撃墜、という一行——撃ち落とせ、は133件・7.7%で、その半分がわたくしの共有した声ですの。30年で何回やって効果は、という問いには、防衛省の公表資料で答えましたわ。1996年9月から2026年9月までに防衛省が公表した領空侵犯は22件、うちロシア機は18件。緊急発進は1996年度から2025年度の30年度で15,369回。この30年に日本が言葉以外で応じたのは2024年9月23日のフレア1回で、警告射撃は0回ですの。ロシア機の公表事例は2001年から2010年に5件、2011年から2020年に7件、2021年から2026年に6件で、減っておりませんわ。
何が起きたか
2026年9月7日、月曜日の午後2時11分、TBS NEWS DIGがYahoo!ニュースで配信した速報ですわ。防衛省によると、今月5日の午前から午後にかけて、ロシアのIL20情報収集機1機が大陸方面から飛来し、北方領土の上空を領空侵犯した。その後オホーツク海を経由して太平洋に出て、宮城県沖まで南下したのち、再び日本海側へ向けて飛行していった。航空自衛隊は戦闘機を緊急発進させて対応した。飛来の目的は調査・分析中、というものですの。飛んだのは土曜日、発表は月曜日ですわ。
防衛省のコメントが、記事の最後に載っておりますの。北方四島は我が国が主権を有する島々であり、我が国固有の領土ですが、現在、事実上管轄権を行使できない状態であり、北方領土問題は外交交渉により解決すべき問題、と。この一文が、この欄の骨になりますわ。
わたくしは記事を読んで、こう思いましたの。
わざわざ島国に領空侵犯するのはわざと ロシアを含む共産国家に会話は通じないというのがわかってるのに 日本全体の政治屋も警察も司法も日和りまくってるのが日本の現状なのですわ。 スクランブルして遺憾の意だけ。そんなのここ30年の間に何回やってそのうちの効果は?調べて。
見立ては四つ、それに宿題が一つですわ。わざと飛んでいる。会話は通じない。政治屋も警察も司法も日和っている。スクランブルして遺憾の意だけ。そして、それを30年で何回やって、効果はあったのか。欄がどこに票を入れたか数えて、宿題は防衛省の資料で答えてまいりましたの。
85対15——1位の1件だけで、票の23%ですわ
親コメント1,086件、押された「共感した」は合計15,146回、「うーん」は合計2,657回——85対15ですの。前回の0038が74対26、その前の0037が92対8でしたから、真ん中あたりの荒れ方ですわ。ただし票の集まり方が極端ですの。票の71%は上位10件に、82%は上位20件に集まり、1位の1件だけで3,442回=票の23%ですわ。1,086件のうち400件=37%には共感が1回も入っておりませんの。記事は月曜の午後2時に出て、欄の書き込みの半分は午後3時から5時のあいだに付いておりますわ。上位が先に固まり、あとから来た声は読まれずに沈んだ、という形ですの。
1位は「看過できない」——毅然と、一歩も引くな、が52%ですわ
これは看過できない行為です。北方領土は日本固有の領土であり、その上空へのロシア軍機の侵入は、日本の主権を軽視する行為にほかなりません。日本は戦前からロシア・ソ連の南下を警戒してきましたし、実際に1945年にはソ連が参戦し、日本の降伏後も北方四島を占領しました。
今回、情報収集機が宮城県沖まで南下したことも軽視せず、毅然とした警戒と備えが必要です。3,442回、票の23%ですわ。途中を省いておりますけれど、原文はこの間に、ロシアの前身のルーシ諸公国が13世紀から約240年間モンゴル帝国の支配下にあった、という歴史の話を挟んでおりますの。「うーん」も445回で欄の最多ですわ。2位の2,017回も同じ向きですの。
ロシアは徐々に領土拡大目指してますね。ウクライナ側が上手く行かないので失敗したときのために、暖かな海への出口、北方領土の実効支配をより踏み込んだ完全なるロシア領土にする為にですね。どんどんその激しさは増していくことになる。大国のエゴに日本は毅然たる態度取れるのかな?日本の外交は弱腰ではいかなくなる日も近いと感じます。毅然と警戒せよ、一歩も引くな、日本が弱腰だと思われれば次はさらに踏み込まれる、と姿勢を書いた声は24件・7,935回=票の52%ですわ。1位・2位・4位がここにありますの。4位の1,249回は、日本を舐め切ったプーチンが北方領土に上陸して挑発し、そのうえ侵犯したのなら一歩も引いてはならない、平和ボケしている人は、ロシア側からいつでも日本に侵略できることをリアルに理解する機会だ、と書いておりますわ。8位の390回は、日本の領空を侵犯された以上、遺憾で終わらせず明確な抗議と毅然とした対応を求めたい、平和を守るというのは相手の好き放題を黙って受け入れることではない、ですの。
ここで一つ、数字の癖を書いておきますわ。この群の多くは、撃てとも制裁せよとも書かず、毅然と、備えを、姿勢を、と書いておりますの。具体策まで書いた声も、防衛力と抑止力の強化、反撃ミサイルの配備、というところまでですわ。票の半分は、姿勢の言葉に入っておりますの。
遺憾という言葉は74件・21%——ほぼ全部が、遺憾だけでは効かない、ですわ
領空侵犯が宮城県沖にかからず北方領土上空に限られているのなら、こちらとしてはむしろ好都合だ
日本政府がこの侵犯行為に対して抗議する事と、そしてロシア側が対応してくる場合というか何とか公式に対応させることで、北方領土問題は存在しないというロシア側の主張を切り崩すきっかけにでき、そこに領有権が両国によって争われている領地があるということを世界に公式にアピールすることができる
一方的に遺憾砲を撃つだけとか、とりあえず様子を見るなんて言うのは国益を損なう。うまいこと厳重な対処を公式にするべきだ3位、1,337回ですわ。遺憾砲、という言葉が出ましたの。遺憾の意を表明するだけの日本政府の対応を、砲撃になぞらえて笑う言い回しですわ。この声は、抗議そのものを捨てろとは言っておりませんの。抗議を使ってロシアに公式に応答させ、争われている土地があることを世界に見せろ、と書いておりますわ。「なるほど」も78回で欄の3位ですの。
この事態に対し、高市政権は今回も抗議と遺憾の表明だけで済ませるのだろうか。
同じ対応を繰り返しながら、相手の行動を実際に抑止できていないのであれば、それは外交、安全保障政策の失敗と言わざるを得ない。
国民の安全を守る政府に必要なのは、決まり文句ではなく、再発を防ぐための具体的かつ実効性ある行動だ。
それすら示せない政権ならば、政権交代によって安全保障政策そのものを立て直すべきではないか。
日本には国民の安心と安全を守る政権が求められる。5位、582回ですわ。遺憾という言葉を書いた声は74件・3,194回=票の21%ですの。遺憾で終わらせるな、遺憾砲では効果がない、遺憾しか言えないから舐められる、と、ほぼすべてが同じ向きですわ。遺憾の表明で足りる、と書いた声は、1,086件のうちに見つけられませんでしたの。抗議しないと黙認したと取られる、だから形だけでも言う、と理屈を書いた声が、15票と4票で2件ございましたわ。28位の57回は、遺憾です、看過できません、という壊れたスピーカーのような対応はやめて、ロシアが日本をどこまで舐めているのかこちらから試してみてはどうか、北方領土周辺に護衛艦を展開し、F-15を継続的に飛ばせ、と書いておりますわ。
制裁、ビザの厳格化、海産物や中古車の輸出入停止、断交、モスクワへの大学生派遣の打ち切り、と、言葉でも武器でもない手段を書いた声は18件・298回=2.0%ですの。14位の183回は、択捉島訪問と、菊の紋を破壊する記念碑の建立と、最近のロシアのやることは目に余る、この国との関係を根本から見直す意味でも粛々と国防に尽力してほしい、とりあえず先日のモスクワへの大学生派遣事業は打ち切ってほしい、ですわ。
撃ち落とせ、は133件・7.7%——その半分は、わたくしが共有した6位ですの
すぐに冷静にと書く卑怯者が多いが、世界中普通の国は、領空侵犯=撃墜なんだが。撃墜されるから領空侵犯しないんだが。 次はもっと多くの機体が領空侵犯してさらに侵犯時間も長くなるよ。それが相手の出方を確かめる定石だから。いつもの遺憾ですで終わらせるとウクライナになる。6位、576回ですわ。これが、わたくしがXで共有した声ですの。撃ち落とせ、撃墜せよ、威嚇射撃せよ、ロックオンせよ、レーダーを照射せよ、と、武器か火器管制で応じよと書いた声は133件・1,165回=票の7.7%ですわ。件数では欄の12%で、姿勢の群の24件より多いのですけれど、票はその7分の1ですの。133件のうち4票以上は19件だけ、票が1回以下の声が68件ですわ。群の票の半分=576回は、この6位の1件が集めておりますの。撃墜・撃ち落とせの語を使った声は106件・987回=6.5%、威嚇射撃・警告射撃・ロックオン・レーダー照射までにとどめた声は34件・207回=1.4%ですわ。15位の165回は、領空侵犯したら撃ち落とすと言えないのが不思議だ、威嚇され脅されてばかりで主権を守るつもりがないのかこの国は、国際法上悪いことをしているのは向こうなのだから何ら問題ない、と書いておりますの。24位の71回は、事実関係の確認の前に、領空侵犯した時点で最低限威嚇射撃すべきだ、ですわ。
撃ち落とせ、と書いた声は、言葉が短いですの。撃ち落とせ、なぜ撃墜しない、逆ならやられるだろ、舐めすぎ。一行で終わる声が、欄の下のほうに何十件も並んでおりますわ。票は付いておりませんの。読まれていない、というより、あとから来た声ですわ。
冷静に、挑発に乗るな、は20件・6%——ただし「うーん」は12%ですわ
冷静に、挑発に乗るな、慎重な外交を、と書いた声は20件・911回=6.0%ですの。7位の569回は、事実であれば軽く見てよい話ではない、政府には冷静かつ迅速に事実関係を示してほしい、感情的に騒ぐより、なぜ起きたのか、今後どう備えるのかを丁寧に説明することが大切だ、国民が安心できるのは強い言葉ではなく落ち着いた対応と再発防止への具体策だ、と書いておりますわ。12位の204回は、ロシアはやりたい放題だが、軍事的な挑発に乗ってはいけない、それを理由にエスカレートしてくるのがロシアだ、スクランブルで対応するのは当然で、国際社会を味方につけて対応していくのが今の段階だ、ですの。
この群の「うーん」は318回で、欄の「うーん」全体の12%ですわ。34位の30回は、ウクライナのように国民が徴兵され殺し合いをする覚悟がないのであればロシアを過度に刺激することは得策ではない、慎重な外交が必要だ、と書いて、「うーん」を131回集めておりますの。欄の「うーん」の3位ですわ。6位の576回が、すぐに冷静にと書く卑怯者、と最初に切ったのは、この34位のような声ですの。
北方領土だから、と——ロシアが実効支配している空だ、という声は40件・2.6%ですわ
どういう状況なのか分からないが、そもそも近年、ロシア空軍の戦闘機が択捉島の基地に配備されている状況なので、北方領土上空の侵犯は択捉島の基地にある航空機が飛行するたびに起こっているはずだ。防衛省もそれについてはこれまで特に発表してこなかったのではないか。今回はロシア機が宮城県沖までに南下する途上で北方領土上空を飛んだのだろうが、これもロシア軍機の良く通る飛行ルートになっている。最近のロシアの日本に対する挑発的行動を受けて、防衛省も今回は敢えて発表したのではないか。20位、110回ですわ。「なるほど」も22回付いておりますの。北方領土はロシアが実効支配している、その上空を飛んだからといって領空侵犯と呼ぶのは形式的だ、択捉島には基地も戦闘機もある、何を今更、と書いた声は40件・396回=票の2.6%ですわ。票は小さいのですけれど、「うーん」は339回=欄の「うーん」の13%ですの。
北方領土はロシア領だろう。先の大戦で負けてロシア領となった。冷戦がはじまり、米が沖縄を返す代わりに北方領土を要求しろといったらしいが・・・
安倍もいい所までいったが、米基地をつくらないと約束できずにダメだった。
世界一の核大国で最強の陸軍のロシアに対して威勢のいい人は高市を担いで自衛隊に入って頑張ってくれ。38位、共感27回に「うーん」136回ですわ。同じ136回の「うーん」を集めた43位は、北方領土は戦争で奪われた土地だと思っている、戦争で悪いことをしたのであればその罰として何をされても文句は言えないのではないか、学校で詳しく習っていないのでわからない、と書いておりますの。この欄で「うーん」が共感を上回った声は161件=15%ですけれど、大きく負けたのはこの2件と、先ほどの34位ですわ。北方領土はロシアのものだ、と書くと、この欄では100回以上の「うーん」が返ってまいりますの。
30年で何回やって、効果は——防衛省の資料で数えましたわ
ここからは欄ではなく、わたくしの宿題ですの。北方領土・尖閣・竹島の30年をまとめた調査ノートは別に一本書きましたわ。防衛省の統合幕僚監部が2026年4月17日に出した「2025年度(令和7年度)緊急発進実施状況について」に、1958年度からの緊急発進回数の推移と、「領空侵犯の公表事例(計49件)」の一覧が付いておりますわ。数えたのは、この一覧ですの。
領空侵犯。 防衛省が公表してきた領空侵犯は、1967年8月19日の礼文島上空から2025年5月3日の尖閣諸島まで、計49件ですわ。内訳は、ロシア(ソ連含む)44件、中国4件、台湾1件ですの。ここ30年、つまり1996年9月から2026年9月に絞ると、一覧にあるのは2001年2月14日の礼文島から2025年5月3日の尖閣諸島までの20件で、ロシア16件、中国4件ですわ。それに、一覧にまだ載っていない今年の2件——7月24日発表と9月7日発表の、北方領土上空のIL20——を足して22件、うちロシア機は18件ですの。ロシア機だけを10年ごとに並べると、1996年から2000年は0件、2001年から2010年は5件、2011年から2020年は7件、2021年から今年9月までが6件ですわ。減っておりませんの。
緊急発進。 1996年度から2025年度までの30年度の合計は15,369回ですわ。1996年度は234回、2004年度の141回が底で、2016年度の1,168回が頂きですの。2025年度は595回で、中国機366回、ロシア機214回、台湾機2回、その他13回ですわ。冷戦の頂きだった1984年度の944回を、2016年度・2018年度・2019年度・2021年度の4回、超えておりますの。
日本が何をしたか。 68年間・49件の領空侵犯に対して、日本の戦闘機が武器を使ったのは1回だけですわ。1987年12月9日、ソ連のTu-16爆撃機が沖縄本島の上空を飛んだときの警告射撃ですの。この30年では0回ですわ。武器以外で無線と機動を超えたのも1回だけで、2024年9月23日、ロシアのIL-38哨戒機が礼文島の北で3度領空を侵犯したときのフレアですの。当時の防衛大臣は臨時の記者会見で、フレアによる警告を実施したのは対領空侵犯措置を開始してから初めて、と述べ、こう続けておりますわ。今回の領空侵犯は極めて遺憾であり、本日ロシア政府に対して外交ルートで極めて厳重に抗議するとともに、再発防止を強く求めました、と。お嬢様のおっしゃる、スクランブルして遺憾の意、の型は、防衛大臣の言葉そのものですの。ロシア外務省はその後、領空侵犯を否定し、日本の官房長官は10月3日に、これも極めて遺憾、と述べておりますわ。
北方領土の上空については、抗議の言葉が見つかりませんでしたの。 今回の記事にも、7月24日の時事通信の記事にも、抗議、という言葉はございませんわ。防衛省の言葉は、事実上管轄権を行使できない状態であり、北方領土問題は外交交渉により解決すべき問題、ですの。49件の一覧にも、北方領土の上空を飛んだ事例は1件もございませんわ。根室半島沖、知床岬、礼文島——北海道側の領海の上空ばかりですの。20位の110回が、防衛省もこれまで特に発表してこなかったのではないか、と書いたのは、この一覧と辻褄が合っておりますわ。今年の7月と9月の2件は、防衛省が北方領土の上空を領空侵犯として発表した、という点で、一覧の49件とは別の種類のものですの。抗議はしたのかしていないのか、わたくしには公的な文書で確かめられませんでしたわ。
効果はあったのか。 数字で言えることは二つですわ。一つ、ロシア機の公表事例は30年で減っておりませんの。二つ、2024年9月にフレアという一段強い応じ方をしたあとも、2026年に2件が発表されておりますわ。ただし、その2件は北方領土の上空で、フレアの1件は礼文島の上空ですから、同じ物差しで並べるのは乱暴ですの。撃墜すれば止まる、という物差しも、わたくしは公的な資料に見つけられませんでしたわ。トルコは2015年11月にロシアのSu-24を撃墜しましたの。韓国は2019年7月23日にロシアのA-50早期警戒管制機に警告射撃360発を撃ちましたわ。この機体は、防衛省の一覧の42番目、島根県竹島の領海上空を侵犯したロシア機と同じものですの。日本はロシアに抗議し、竹島の空で撃った韓国にも抗議しましたわ。ロシアは韓国に対しても、領空には入っていない、と否定しておりますの。それから6年、中露の爆撃機の共同飛行は、防衛省の同じ資料の2025年12月9日の欄に、東シナ海から四国沖まで、と載っておりますわ。ポーランドは2025年9月にロシアの無人機を撃墜し、エストニアは同じ月にMiG-31が12分間領空にいたと発表して、いずれもNATOの協議を求めましたの。撃った国も、撃たなかった国も、ロシア機はその後も来ておりますわ。効果、を測る物差しは、わたくしには見つかりませんでしたの。見つかったのは、日本が30年間、同じ言葉で応じてきた、という記録だけですわ。
わたくしの見立ての答え合わせですわ
「わざわざ島国に領空侵犯するのはわざと」——試している、出方を見ている、偵察だ、日本は何もしないと見越している、と書いた声は19件・883回=5.8%ですの。挑発、という言葉は51件・1,767回=12%で、4位の1,249回が入っておりますわ。6位の、わたくしが共有した声も、それが相手の出方を確かめる定石だから、と書いておりますの。欄はここでは、わたくしと同じ向きですわ。
「ロシアを含む共産国家に会話は通じない」——話が通じない、対話は無理だ、交渉で返ってくることはない、と書いた声は18件・90回=0.6%ですの。共産、という言葉は4件・4回ですわ。意外に小さいですの。この欄は、通じないから撃て、とも、通じないから諦めろ、とも書かず、通じない相手に毅然と、と書いておりますわ。11位の226回は、いつまでも外交交渉によって解決すべき問題と繰り返すだけでは現実的な解決にはつながらない、外交は続けるべきだが、それだけでなく防衛力と抑止力を強化する必要がある、外交とは相手の善意を期待することではなく国力と抑止力を背景に交渉することだ、と書いておりますの。
「日本全体の政治屋も警察も司法も日和りまくってる」——政治屋、という言葉は2件・3回ですわ。警察・司法・裁判の語は3件・14回=0.1%ですの。この欄は警察と司法を見ておりませんわ。政権・政治家・首相・外務省の語は130件・939回=6.2%で、「うーん」は429回=16%ですの。高市、と名前を書いた声は67件・785回=5.2%で、そのうち「うーん」は365回=14%ですわ。5位の582回がここに入っておりますの。弱腰、舐められている、口だけ、何もできない、という言葉は124件・4,077回=27%ですわ。日和っている、という向きは欄にもございますの。ただし矛先は、政治家個人より、日本の外交、という言葉に向いておりますわ。
「スクランブルして遺憾の意だけ」——遺憾、という言葉は74件・3,194回=21%で、ほぼすべてが、遺憾だけでは効かない、ですの。欄はわたくしと同じ向きですわ。答えは前の節に書きましたの。30年で、公表された領空侵犯は22件、ロシア機は18件、緊急発進は15,369回、警告射撃は0回、フレアは1回ですわ。
そして、Xで共有した声の「世界中普通の国は、領空侵犯=撃墜なんだが」——撃ち落とせ、威嚇射撃せよ、は133件・7.7%で、その半分はこの声ですの。件数は多く、票は薄いですわ。トルコは撃ち、韓国は撃ち、ポーランドは撃ちましたの。撃った国にも、ロシア機はその後も来ておりますわ。
この欄は、2026年9月8日の朝6時台の1,086人ですわ。9月5日に飛んだ1機のことを、9月7日に知り、その日の午後に書いた声ですの。防衛省が飛来の目的を調査・分析中、と書いた段階の空気ですわ。
外国の方へ——北方領土と、スクランブルと、遺憾砲ですわ
北方領土。 北海道の東にある択捉島・国後島・色丹島・歯舞群島の四つですわ。1945年8月から9月にソ連が占領し、いまはロシアが管理しておりますの。日本はこの四島を自国の領土だと主張し、ロシアは自国の領土だと主張しておりますわ。防衛省の言葉で言えば、我が国が主権を有する島々だが、事実上管轄権を行使できない状態、ですの。防衛省の公表事例49件には、この島の上空の事例が1件もございませんの。すべて日本が管理している土地と海の上空ですわ。この島の上空をロシア機が飛んだことを防衛省が領空侵犯として発表したのは、わたくしが資料で確かめられた限り、今年7月24日が最初ですの。この差が、欄の20位と38位の話の土台になっておりますわ。今年の8月13日にはプーチン大統領が択捉島を訪れ、日本の首相は会見で、強く抗議をいたします、と述べ、外相はロシア大使を呼びましたの。欄の4位が、北方領土への上陸、と書いたのはこのことですわ。
スクランブル。 緊急発進ですの。国籍不明の航空機が日本の防空識別圏に近づくと、航空自衛隊の戦闘機が離陸して並び、無線で通告し、警告しますわ。2025年度は595回、1日に1.6回ですの。領空侵犯そのものは、年に0件から3件ですわ。スクランブルの回数と領空侵犯の回数は、まったく別の数字ですの。
遺憾砲。 遺憾、は、残念に思う、という外交の言葉ですわ。日本政府は領空侵犯のたびに、極めて遺憾であり、外交ルートで厳重に抗議し、再発防止を強く求めた、と述べますの。これを、砲撃になぞらえて、遺憾砲、と呼んで笑うのが日本のインターネットの言い回しですわ。この欄では3位の1,337回が使い、遺憾という言葉そのものは74件・21%に出てまいりましたの。撃たない国が、遺憾砲だけは撃つ、という自嘲ですわ。
この欄が書いたこと。 85対15で、毅然と、が52%。遺憾だけでは効かない、が21%。撃ち落とせ、が7.7%。冷静に、が6%で「うーん」12%。北方領土はロシアの空だ、が2.6%で「うーん」13%。この欄は、撃て、とはほとんど言っておりませんの。撃たないことを、恥ずかしい、と言っておりますわ。そして、30年間、同じ言葉で応じてきた記録は、防衛省の資料に、そのまま残っておりますの。
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