沖縄県知事選挙で、新人の古謝玄太さんが当選確実になり、3期目をめざした現職の玉城デニーさんが敗れた、という記事ですわ。3,645件を数えたら90対10。記事に付いた専門家の解説が「沖縄初のSNS県知事選」と書きましたら、欄の80件がそこへ言い返しましたの。1位は35,565回、結果を惜しんだ声は59件で票の0.1%、いちばん上でも143位でしたわ
90対10ですわ。記事に付いた専門家の解説が「沖縄初のSNS県知事選」と書きましたら、欄はそこを主題にいたしましたの。SNSやデマに触れた声は283件・票の10.5%、うち「敗因をSNSに求めるのは有権者への侮辱だ」と言い返した声が80件ですわ。1位は35,565回で票の20%、二つの事故に触れた声が174件・26%。結果を惜しんだ声は59件で197票=0.1%、いちばん上でも143位でしたの。
コメント欄の集計
票を集めた順。左が共感、斜線の右が「うーん」ですわ。うっぷんがどこに溜まっているかは、ここに出ますの。
- 1位 35565 ∕ 3171 8時に当選確実とのこと、おめでとうございます。宜野湾や名護の市長選や衆院選の結果がそのまま出たので、とても自然だと思う。県民の民意が素直にあらわれたということだろう。これでようやくオール沖縄勢を県政から追い出せたことになる。辺野古周辺での違法な反基地活動の支援勢力が弱まったということだ。活動家や共産党、オール沖縄などの取り締まりが進むことを切に願う、と
- 2位 27321 ∕ 1852 当確の報道が出た。ようやく、オール沖縄の本丸を倒した。新しい沖縄を作りましょう。これまでのオール沖縄の悪事も明らかにして、クリーンな沖縄になることを期待する、と
- 3位 20279 ∕ 1512 沖縄県の有権者の目は節穴ではなかったと証明された結果にほかならない。沖縄までも中国の領土だという荒唐無稽な主張に何ひとつ異論を唱えない県政では、後々危うくなるのは火を見るより明らかではないか。辺野古での事故に対しても、どこまでも他人事の姿勢が通るわけがないと再認識させられた。亡くなった方のご家族の意思が最大限に汲まれてほしい、と
- 4位 16593 ∕ 773 締め切りの20時でNHKも当確を出しているところを見ると、出口調査などでもよほどの大差がついているのだろう。在沖縄のマスコミとTBS、とくに報道特集とサンデーモーニングの反応に注目したい、と
- 5位 14641 ∕ 963 沖縄県民である。選挙に行かないことも多かった人生だが、これほど重大な関心を持ったのは初めてだった。両候補の演説を聞き、デマには流されず、真剣かつ慎重に考え抜いた結果、沖縄の未来を託すのは古謝さんに決めて投票した。大接戦と言われていたので20時で当確が出るとは思わなかった。沖縄の子どもたち、おじぃおばぁ、これからの世代も含めて、平和で明るい未来をよろしくお願いします、と
親コメント3,645件を読み通しましたわ。投票の締め切りから11時間、2026年9月14日の朝7時23分の姿ですの。押された「共感した」は合計178,560回、「なるほど」は4,375回、「うーん」は19,281回——90対10ですわ。前回の0045が96対4、0044が83対17、0043が94対6、0042と0041が95対5でしたから、ここ5本では0044に次いで割れているほうですの。票の集まり方はこれまでで最も上に寄っておりまして、上位10件で83%、上位20件で89%、1位の1件だけで35,565回=票の20%、上位2件で35%、上位5件で64%ですわ。3,645件のうち866件=24%には共感が1回も入らず、押されたボタンが1回以下の声は1,117件=31%ですの。「うーん」が「共感した」を上回った声は593件=16%で、その「うーん」は合わせて2,147回=欄の「うーん」全体の11%ですわ。「うーん」の最多は1位の3,171回、次が6位の2,006回、2位の1,852回、3位の1,512回、5位の963回ですの。返信も1位の268件が飛び抜けて多く、次が2位の115件、4位の96件、6位の78件、5位の77件、欄全体では926件ですわ。ここからが今回の中心ですの。この記事にはYahoo!ニュースの専門家の解説が2本付いておりまして、そのうち1本が、今回は「沖縄初のSNS県知事選」であった、昨年の宮城県知事選より多くの投稿が県外から行われ、多くの誹謗中傷やデマが拡散されたという、県内の既存メディアはファクトチェックを率先して行ったがその情報は必ずしも県内有権者に浸透しなかったところはなかったか、最後までそうした「情報戦」に左右されたところはなかったか、と書いておりましたわ。欄はそこを主題にいたしましたの。SNS・ネット・デマ・誹謗中傷・情報戦のどれかに触れた声は283件=7.8%、押された共感は18,740回=票の10.5%ですわ。専門家の解説そのものに触れた声は160件・2,391回=1.3%ですの。そのうち、敗因をSNSに求めるのは有権者への侮辱だ、他責だ、まず検証すべきは8年間の県政への評価だ、と正面から言い返した声は80件・2,080回=1.2%で、いちばん上が13位の1,437回、次が34位の220回ですわ。件数は欄の2.2%、票も1.2%——数としては小さうございますの。けれども中身を読むと、同じ形の文がくり返し出てまいりますわ。有権者を馬鹿にしている。自分たちが負けた理由を外に置いている。8年を見て決めたのだ、と。欄のほかの話題も書いておきますわ。辺野古という言葉を含む声は320件・69,690回=票の39%、オール沖縄という言葉を含む声は161件・68,000回=38%、普天間は48件・8,955回=5%ですの。選挙の前に起きたという二つの出来事——辺野古の海での抗議船の転覆と、安和という場所での工事車両の事故——に触れた声は174件・45,997回=26%で、1位・9位・11位・14位・18位がここですわ。この記事はどちらの出来事にも触れておりませんし、わたくしはこの一本の記事から事実関係を確かめられませんので、欄がそう書いていた、とだけ記しますの。亡くなった方のお名前を書いた声もございましたけれど、このサイトは私人のお名前を載せませんわ。経済・所得・雇用・物価・暮らし・産業・観光・子育てのどれかに触れた声は260件・15,072回=8%、県民所得が全国で最も低いことに触れた声は34件・5,366回=3%、所得倍増や手取り倍増という公約に触れた声は34件・715回=0.4%ですの。中国や台湾に触れた声は365件・38,068回=21%ございましたけれど、そのうち多くは現職を名指しで責める書き方でしたので、数だけ書いて引用はいたしませんわ。活動家・左翼・共産党などの言葉を含む声は443件・41,040回=23%、地元紙や放送局の名前を出して報道のあり方に触れた声は100件・17,146回=10%ですの。おめでとう、という言葉を含む声は539件・54,985回=31%、ゼロ打ちや圧勝という言葉を含む声は131件・19,164回=11%ですわ。投票率・無党派・若者・世代交代のどれかに触れた声は65件・3,720回=2%、新しい知事に注文を付けたり監視すると書いたりした声は71件・1,714回=1%、新しい知事の身の安全を案じた声は25件・195回ですの。2024年の兵庫県知事選に触れた声は38件・431回=0.2%ですわ。外国人に触れた声は14件・22回、沖縄戦に触れた声は8件・40回で、どちらも数だけ書いて引用はいたしませんの。最後に少数の側ですわ。結果を惜しんだ声、新しい向きに反対した声、この道では普天間は返ってこないと書いた声を手で拾いましたら、59件ございましたの。押された共感は合わせて197回=票の0.1%、「うーん」は506回で、共感より多うございますわ。59件のいちばん上の順位は143位で、上位140件にはひとつも入っておりませんの。中身は五つに分かれますわ。基地の負担はこれから言い出しにくくなるのではないか、が最も多く、次に、辺野古を造っても普天間は返ってこない、という滑走路の長さの話、そして、右傾化や軍事化への心配、投票に来た人を騙したという言い方、そして本土への皮肉ですの。最後のいくつかには相手を罵る言葉が入っておりましたので、数に入れて引用はいたしませんわ。それから、これは少数の側ではございませんけれど、欄でいちばん押し返された声は215位で、共感12回に対して「うーん」82回ですの。投票の締め切りを待たずに当選確実を出すのは有権者の権利を愚弄する暴挙だ、という中身ですわ。勝ち負けの話ではなく、報じ方の話で、ここだけ欄の向きが変わっておりましたの。さて、わたくしの見立ての答え合わせですわ。本土の国民からは悪だとされるケースが大半だった、というのは、この欄では確かめようがございませんの。この欄は結果が出た後の欄で、しかも勝った側に大きく寄っておりますから、本土がどう見ていたかの証拠にはなりませんわ。分からない、ですの。声ばかり大きい、実現もしない、というのは、8年という言葉を含む声が92件、経済や暮らしに触れた声が260件・8%、県民所得が全国最下位だと書いた声が34件・3%ですわ。14位が、争点は最後には経済成長で結果を出したかどうかになった、答えはNOだ、と書いておりますの。当たりですわ。負けた理由を述べるときSNSのせいにする、というのは——これが今回いちばん当たっておりましたの。記事に付いた専門家の解説がまさにそう書き、欄の283件がそこに反応し、80件が正面から言い返しましたわ。しかも欄には、敗戦の会見を見たと書いた声が何件もございまして、そこでも同じ説明がされていた、と書いておりますの。わたくしはその会見を見ておりませんので、欄がそう書いていた、とだけ記しますわ。当たりが二つ、分からないが一つですの。それから、わたくしの言葉のうち三か所は、この欄の決まりで本文に載せておりませんわ。
何が起きたか
2026年9月13日、日曜日の夜7時59分、RBC琉球放送がYahoo!ニュースで配信した記事ですわ。13日に投票が行われた沖縄県知事選挙で、新人で前の那覇市副市長の古謝玄太さん(42)が初当選を確実にした。投票は13日の午後8時に締め切られ、まだ開票作業が始まる前だったけれど、RBCは投票所の出口調査、選挙戦の序盤の情勢調査、期日前投票の動向や取材で得た情報を加味して分析した結果、当選確実と判断した、というものですの。
記事が書いている古謝さんの経歴ですわ。那覇市の出身で1983年生まれの42歳。地元の私立高校から東京大学を経て総務省に入り、官僚としてのキャリアを積んで、2022年に沖縄へ戻って同じ年の7月、38歳で参議院選挙に挑戦。27万票あまりを獲得して現職に迫ったけれど落選した。その年の12月に那覇市の副市長に就任し、今年の2月に辞職。県知事選挙は今回が初挑戦で、自民・維新・国民・参政・公明・保守の6党の推薦を受けて戦った、とございますの。
公約も書かれておりますわ。「新5K経済」として観光・健康・環境・海洋・起業を活性化させることなどにより、一人あたりの県民所得を3年前の倍以上の水準となる500万円に増やす。子育て支援の予算を拡充する。基地問題では、米軍普天間基地の辺野古移設を容認し、嘉手納より南にある他の米軍施設の返還促進を訴えた、と。立候補を取りやめた下地幹郎さんと街頭に立つ写真も載っておりますの。
外国の方のために、言葉をいくつか書いておきますわ。沖縄県は日本の南の端にある島々の県で、在日米軍の施設が多く置かれておりますの。普天間基地は住宅地の中にある米軍の飛行場で、危険だと長く言われてまいりましたわ。それを名護市の辺野古という場所へ移す計画が「辺野古移設」で、県と国はこれをめぐって長く争ってきましたの。「オール沖縄」という言葉は記事には出てまいりませんけれど、欄では161件が使っておりますわ。移設に反対する立場で党派を超えて作られた枠組みを指す呼び名ですの。「ゼロ打ち」も欄の言葉で、投票の締め切りと同時に、まだ一票も数えないうちに放送局が当選確実を出すことですわ。今回はまさにそれが起きましたの。
そしてもうひとつ、この記事の読み方に関わる仕組みですわ。Yahoo!ニュースは記事に、名前を出した専門家の解説を付けることがございますの。読者のコメント欄の上に表示されますわ。この記事には2本付いておりまして、1本は経済の研究者が、所得を上げることが急務だ、イデオロギーの論争ではなく現実的な経済運営と基地対応を望む、と書いておりますの。もう1本が、今回の記事でいちばん大きな石になりましたわ。
わたくしの見立てですわ
記事を読んで、わたくしはこう書きましたの。
〔……〕本土の国民からは悪だとされるケースが大半でした。
声ばかり大きい、実現もしない、〔……〕こういう人が負けた理由を述べるときSNSのせいにする。
12年も。
〔……〕は二か所ですけれど、省いたものは三つですの。ひとつめは、書き出しにあった一文まるごとで、選挙で選ばれてきた方について、外国の政党との関係を断定して書いたものですわ。ふたつめとみっつめは、真ん中の〔……〕のところで、同じ方についてお金の使い道と人柄を断定して書いた部分ですの。このサイトには、名前の分かる個人を本文で罵らない、という決まりがございますの。三つとも、わたくし自身の言葉でも載せませんわ。省いたことをここに書いておきますの。
残る筋は三つですわ。本土からは悪だとされてきた。声ばかり大きく、実現しない。そして、負けた理由を述べるときにSNSのせいにする。この三つが3,645件の欄に出てくるかどうか、最後に答え合わせをいたしますの。
先に申し上げておきますと、三つめは当たりましたわ。しかも、欄が言い返す相手として選んだのは、記事に付いたあの解説のほうでしたの。
90対10——3,645件、投票締め切りの11時間後の欄ですわ
数えたのは、投票の締め切りから11時間たった9月14日の朝7時23分ですの。親コメント3,645件、記事のコメント総数は5,009件ですわ。押された「共感した」は178,560回、「なるほど」は4,375回、「うーん」は19,281回——90対10ですの。
そろっている欄ではございますけれど、票の集まり方がこれまでのどの回とも違いましたわ。上位10件で票の83%、上位20件で89%、1位の1件だけで35,565回=票の20%、上位2件で35%、上位5件で64%ですの。つまり、この欄の気分の三分の二は、いちばん上の五つが背負っておりますわ。下は静かで、3,645件のうち866件=24%には共感が1回も入らず、押されたボタンが1回以下の声は1,117件=31%ですの。返信は欄全体で926件、うち268件が1位に付いておりますわ。
ですからこの先の数字は、いつものように二つ並べて読んでくださいませ。何人が書いたか、と、何人が押したか。今回はこの二つが、いちばん大事なところで大きく食い違っておりますの。
数を読むうえで、二つ気をつけたところを書いておきますわ。
ひとつめは年数ですの。記事には、3期目をめざした現職、とございますから、この方の県政は2期8年ですわ。ところが欄には12年と書いた声が12件ございまして、うち4件は翁長という前の知事の名前も挙げておりますの。2014年から数えて12年、つまり同じ枠組みの県政が三期続いた、という数え方ですわ。翁長という名前を出した声は全部で17件、8年という言葉を含む声は92件——欄の多くは8年のほうで数えておりますわ。
ふたつめは、この欄がいつ書かれたかですわ。当選確実が出たのは投票の締め切りと同時、まだ一票も数えていない時刻ですの。ですから欄の大半は、どれだけの差がついたのかを誰も知らないまま書かれておりますわ。あとはどの程度の差だったのか開票終了を待とう、と書いた声もございますの。投票率に触れた声は24件・376回しかございませんでしたわ。何票差だったかではなく、締め切りと同時に決まったという事実そのものが、この欄の材料でしたの。
1位は、これでやっと追い出せた、という声でしたわ
8時当確!古謝氏当選確実とのこと、おめでとうございます。宜野湾、名護などの市長選や衆院選の結果がそのままあらわれたことになりますので、とても自然だと思います、県民の民意が素直にあらわれた、ということでしょう。
また、これでようやくオール沖縄勢を県政から追い出せたことになります。安和桟橋でのダンプ事件、辺野古沖転覆事件を引き起こした辺野古周辺での違法な反基地活動の支援勢力が弱まったということですね。活動家連中や共産党、オール沖縄などの取り締まりが進むことを切に願います。1位、35,565回、票の20%ですわ。「うーん」も欄で最多の3,171回、返信も最多の268件ですの。いちばん押された声が、いちばん押し返された声でもございました。
この声が名前を挙げている二つの出来事——安和という場所での工事車両の事故と、辺野古の海での抗議船の転覆——は、記事にはひとことも出てまいりませんわ。欄のほうが持ち込んだのですの。触れた声は174件、押された共感は45,997回=票の26%ですわ。わたくしはこの一本の記事から事実関係を確かめられませんので、欄がそう書いていた、とだけ記しますの。亡くなった方のお名前を書いた声もございましたけれど、このサイトは私人のお名前を載せませんわ。
わたくしがXで共有した声
古謝氏に当確報道。
ようやく、オール沖縄の本丸を倒した。
新しい沖縄を作りましょう。
また、これまでのオール沖縄の悪事も明らかにしてクリーンな沖縄になることを期待します。2位、27,321回で、票の15%ですわ。前回の「家に置いていけるもの」では、わたくしが共有した声は7位で票の3%でしたから、今回はずいぶん上ですの。四つの文しかございませんわ。1位が二つの出来事を挙げて理由を並べているのに対して、こちらは理由をひとつも書いておりませんわ。それでも票は1位の8割近くまで届いておりますの。短い言い切りが強い欄だ、ということですわ。「うーん」は1,852回、返信は115件で、どちらも欄の2番目ですの。
「沖縄初のSNS県知事選」——記事に付いた解説と、欄の返事
ここが今回の中心ですわ。記事に付いた2本目の解説には、こう書いてございましたの。今回は「沖縄初のSNS県知事選」であったといえる。昨年の宮城県知事選よりも多くの投稿が県外から行われ、多くの誹謗中傷やデマが拡散されたという。県内の多くの既存メディアはファクトチェックを率先して行ったが、「SNSの投稿の大波」の前に、それらの情報は必ずしも県内有権者に浸透しなかったところはなかったか。最後までそうした「情報戦」に左右されたところはなかったか、と。
欄は、記事よりもこの数行に反応いたしましたわ。SNS・ネット・デマ・誹謗中傷・情報戦のどれかに触れた声は283件=欄の7.8%、押された共感は18,740回=票の10.5%ですの。解説そのものに触れた声は160件・2,391回ですわ。
そのうち、敗因をSNSに求めるのは有権者への侮辱だ、と正面から言い返した声を数えましたら、80件・2,080回=票の1.2%ですの。いちばん上が13位ですわ。
エキスパートの白鳥浩さんの記事を読みました。敗因を「SNSの波」や県外からの投稿に求めるのは、有権者への侮辱ではないでしょうか。
玉城県政は8年続きました。有権者はその間の県政を実際に見て、暮らし、経済、子育て、交通、基地問題への対応を自分自身で評価できます。
SNS上にデマや誹謗中傷があったなら、それは当然批判されるべきです。しかし、選挙結果まで「情報戦に左右された」と総括してしまえば、「玉城氏ではなく別の県政を選んだ」という県民の判断そのものを、SNSに惑わされた結果として扱うことになります。
基地問題を重視し続ける一方で、県民がより切実な暮らしや経済の改善を求めた結果だったのではないですか。
まず検証すべきはSNSではなく、8年間の玉城県政への評価でしょう。13位、1,437回ですの。この声が上位に来ていることが、今回いちばん面白いところですわ。1位から12位までは、勝った・よかった・追い出せた、という声ですの。13位でいきなり、記事の上に置かれた一段落への反論が入りますわ。しかもこの声は、デマがあったこと自体は否定しておりませんの。デマがあったなら批判されるべきだ、と書いたうえで、それを選挙結果の説明にしてしまうと、別の県政を選んだという判断そのものが、惑わされた結果として扱われることになる、と言っておりますわ。
同じことを、34位の声は短く書いておりますの。誹謗中傷に影響されて投票した人がどのくらいいるのか。それを敗因とするのは他責に過ぎず、有権者の投票行動を舐めた結果のように感じる、と。
80件を読み通しますと、出てくる言葉はほとんど同じですわ。侮辱。他責。有権者を馬鹿にしている。そして、まず見るべきは8年だ、と。件数では欄の2.2%、票でも1.2%——数としては小さうございますの。けれども欄のほかのどこにも、これほど同じ形の文が並ぶ場所はございませんでしたわ。
念のため書いておきますと、この80件には解説を書いた方への罵りを含むものが多く混じっておりますの。それらは数に入れて、引用はいたしませんわ。ここに載せた2件は、相手を罵らずに中身だけで書いているものですの。
もうひとつ、比べておきたいことがございますわ。この記事には解説が2本付いておりました。1本目は経済の研究者で、所得を上げることが急務だ、イデオロギーの論争ではなく現実的な経済運営と基地対応を望む、沖縄を分断させずにこの難題を解決する必要がある、と書いておりますの。欄はこちらには、何も言い返しておりませんわ。解説に触れた160件のうち、1本目の書き手や所属を名指しで挙げた声は、3,645件の中に1件もございませんでしたの。もう1本のほうは127件が名指しで挙げておりますわ。同じ欄の同じ人たちが、一方の解説には何も言わず、もう一方には80件で言い返した——違いは中身の政治的な向きではなく、「あなたがたはこうだから負けた」と読める一文があるかどうかでしたわ。
反対の側も書いておきますわ。デマの拡散こそ恐ろしい、ファクトチェックが追いつかなかった、と書いた声もございましたの。162位で共感18回・「うーん」13回、466位で共感5回・「うーん」14回ですわ。押し返されておりますの。
投票に行った、と書いた声
沖縄県民です。選挙に行かないことも多かった人生ですが人生で選挙にこれほど重大な関心を持ったのははじめてでした。両候補の演説を拝聴し、デマには流されず、真剣かつ慎重に考え抜いた結果、沖縄の未来を託すのは古謝さんに決めて投票しました。
大接戦と言われていたのでまさか20時で当確でるとは、、
古謝玄太さん、沖縄の子供達、おじぃおばぁ達、これからの世代も含め沖縄県の平和で明るい未来をよろしくお願いします!本当に良かった!(泣)5位、14,641回ですわ。上位の中で、自分が投票したと書いている数少ない声ですの。沖縄県民です、と名乗った声は37件ございまして、押された共感は14,889回——そのほとんどがこの1件ですわ。
「デマには流されず」という一句に、わたくしは少し立ち止まりましたの。これは解説が出るより前に書かれた声ですわ。つまりこの方は、誰かに言われる前から、自分は流されていないと書いておりますの。選挙の期間じゅう、そう言わなければならない何かがあった、ということかもしれませんわ。
数えたけれど引用しない声
中国や台湾に触れた声は365件、押された共感は38,068回=票の21%ございますの。上位にも多うございますわ。けれども中身の多くは、選挙で選ばれてきた方を名指しで責める書き方ですの。名前の分かる個人への罵りは本文に載せない決まりですから、数だけ書いて引用はいたしませんわ。
外国人に触れた声は14件・22回、沖縄戦に触れた声は8件・40回ですの。どちらも数に入れて、引用はいたしませんわ。
活動家・左翼・共産党などの言葉を含む声は443件・41,040回=23%、地元の新聞や放送局の名前を出して報道のあり方に触れた声は100件・17,146回=10%ですの。おめでとう、という言葉を含む声は539件・54,985回=31%で、これが欄でいちばん多い言葉でしたわ。
少数の側——59件、197票、いちばん上でも143位
結果を惜しんだ声、新しい向きに反対した声、この道では普天間は返ってこないと書いた声を手で拾いましたら、59件ございましたの。押された共感は合わせて197回=票の0.1%、「うーん」は506回で、共感より多うございますわ。59件のいちばん上の順位は143位で、上位140件にはひとつも入っておりませんの。
予想されたとはいえ、残念な結果になりました。しかし落ち込んでいる暇はありません。これまで信じてきたことを揺らがせることなく、今後も米軍基地の新設や拡張には反対の声を上げ続ける必要があります。いよいよ正念場ですが、ここからまた前を向いていきましょう!636位、共感4回に対して「うーん」30回ですの。同じ欄の1位は35,565回ですわ。
204位には、当選確実が出た途端に応援する側のコメントだけが並ぶのはおかしい、沖縄県民がすべて同じ票を入れたわけではない、8年間頑張ってきた方に失礼だ、沖縄のことは沖縄県民が考える、と書いた声がございますの。共感13回に対して「うーん」18回ですわ。143位は、結果は尊重する、けれども国に「もの言えない」県政になるのではないか、基地の周りの水質の調査はきちんと続くのか、と書いておりますの。共感22回に「うーん」55回ですわ。
59件のうち何件かには相手を罵る言葉が入っておりましたので、数に入れて引用はいたしませんの。
ひとつだけ、少数の側とは別に書いておきたい声がございますわ。欄でいちばん押し返されたのは、勝ち負けの話ではございませんでしたの。215位、共感12回に対して「うーん」82回——投票の締め切りを待たずに当選確実を出すのは有権者の権利を愚弄する暴挙だ、まだ投じていない人の意欲を損なう、という声ですわ。欄はここで、勝った側も負けた側もそろって押し返しておりますの。早く結果が出たことを、この欄はほとんど喜んでおりましたから。
答え合わせ
わたくしの見立ては三つでしたわ。
ひとつめ、本土の国民からは悪だとされるケースが大半だった。これは、この欄では確かめようがございませんの。結果が出た後の欄で、しかも勝った側に90対10まで寄っておりますから、本土がどう見ていたかの証拠にはなりませんわ。分からない、ですの。数えられないものは数えられなかったと書く、それがこのサイトの決まりですわ。
ふたつめ、声ばかり大きく、実現もしない。8年という言葉を含む声は92件、経済や暮らしに触れた声は260件・票の8%、県民所得が全国で最も低いことに触れた声は34件・3%ですわ。14位の声が、争点は最後には経済成長で結果を出したかどうかになった、答えはNOだ、と書いておりますの。同じ声が最後に、勝った方おめでとうございます、敗れた方お疲れ様でした、と締めておりますわ。当たりですの。
みっつめ、負けた理由を述べるときSNSのせいにする。これが今回いちばん当たっておりましたわ。しかも当たり方が変わっておりましたの。その説明を最初に書いたのは、負けた側ではなく、記事に付いた専門家の解説でしたわ。欄の283件がそこに反応し、80件が正面から言い返しましたの。さらに欄には、敗戦の会見を見たと書いた声が何件もございまして、そこでも同じ説明がされていた、と書いておりますわ。わたくしはその会見を見ておりませんので、欄がそう書いていた、とだけ記しますの。
当たりが二つ、分からないが一つですわ。
最後にもうひとつ。この欄でいちばん多く押されたのは、勝った喜びの声ですの。けれども、いちばん多く同じ形でくり返されたのは、「あなたたちの説明では、わたくしたちは考えていないことになる」という抗議でしたわ。90対10という数字の下に、そういう別の話がもう一本走っておりましたの。
引用はすべて原文ママで、出典を明記し、投稿者名は伏せています。引用は論評に必要な範囲に限っています。訳はわたくし。元記事は配信終了により閲覧できなくなる場合があります(取得日を記載)。本記事の主体は筆者の論評ですわ。